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建築士法の改正関連
(財)建築技術教育普及センターホームページ公表 JAEIC
建築士法改正に伴う建築士試験に関するお知らせ

「この変更は、21年度入学生から適用されることになります。(注)なお、過去に所定の学科を卒業した者、法施行時点で所定の学科に在学中の者等については、経過措置として、従来の要件を適用させることとしています。

建築士法改正に伴う建築士のための講習に関するお知らせ
「構造設計一級建築士又は設備設計一級建築士の資格を取得するためには、原則として、一級建築士として5年以上構造設計又は設備設計の業務に従事した後、国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関が行う講習の課程を修了することとされており、新建築士法の施行前においてもその講習の実施が認められている(いわゆる「みなし講習」)ところです。
建築分科会基本制度部会 国土交通省
建築士制度小委員会議事録(2007年12月19日)pdfファイル

建築士試験制度見直し−社整審部会が最終案了承/設備の施工管理も実務経験に

 
日刊建設工業新聞
国土交通省は、改正建築士法に基づく新たな建築士制度の最終案を、19日開かれた社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の建築分科会基本制度部会(部会長・村上周三慶大教授)に提示、大筋で了承された。最終案では、建築士試験の受験資格となる実務経験要件について、建築物全体を対象とした設備関係の施工管理も認める形に改めた。このほかは、既に両小委員会で示したものとほぼ同内容となっている。同省は細部を修正した上で、関連政省令などの策定作業に入る。
 建築士試験については、学歴要件を現行の学科主義から科目主義に改め、国が定める指定科目の履修を求める。実務経験として認める対象は、設計・工事監理や、建築物全体の施工管理などに限定する。創設される設備設計1級建築士を確保するため、建築設備士を現行の2級建築士と同等認定することも盛り込んだ。建築士に義務付ける定期講習は、講義と修了考査が必要と定めた。業務報酬基準は工事費ベースから床面積ベースに改め、意匠や構造などに区分して業務量を提示する。
 改正建築士法は、構造・設備設計1級建築士の創設などに関する部分が来年11月末、構造設計1級建築士などによる法適合チェックなどが09年5月末に施行される予定。講習機関の申請などの準備は、来年2〜3月に関連政省令案への意見募集を行った上で、4月ころをめどに開始予定だ。

日刊建設工業新聞2007年12月20日付
一級建築士試験見直しで方向性/学科Iを2分割,5科目へ/国交省
http://www.kensetsunews.com/news/news.php?date=20070925&newstype=kiji&genre=0
建設通信新聞
2007年9月25日付の主要記事1
 国土交通省は、中央建築士審査会がまとめた一級建築士試験内容見直しの方向性を、21日に開かれた社会資本整備審議会建築分科会の建築士制度小委員会(委員長・村上周三慶大教授)に提示した。

学科試験については、現行の学科I(計画)を「計画」と「環境・設備」の2つに分けて5科目とし、従来の5枝選択方式を4枝選択に変更する。

科目数が一つ増えたことに伴い、満点を125点に設定し、試験時間も現在の6時間を30分から1時間延長する。

また、同日の会合で同省は、建築士試験の実務経験要件として、設計、工事監理、建築確認以外にも、建築一式と大工工事の施工管理について認める考えを示した。

 一級建築士試験の学科試験については、マネジメント、環境・設備、建築士法、職業倫理、構造全般の出題数を増加させ、現行の4科目を「計画」(20問程度)「環境・設備」(同)「法規」(30問程度)「構造」(同)「施工」(25問程度)に改める。

 製図試験は、現行の設計課題の内容をおおむね維持した上で周辺環境に配慮した建築計画を要求するとともに、記述や図的表現による構造設計、設備設計の基本的能力を確認する。

 中央建築士審査会は、受験生に過度な負担が生じないよう配慮しながら、2008年4月までに新たな試験内容を確定する。見直し後の試験内容は09年から適用する。

 21日の会合では、同省が7月に示した建築士試験の実務経験要件や講習内容の方向性について、さらに踏み込んだ内容を提案した。実務経験要件については、建築一式と大工工事の施工管理を「建築物全体を取りまとめる業務」として認め、いわゆる各種工事の施工管理は認めない考えを示した。

 建築、営繕行政や大学院、研究・教育など現在実務経験として認められている分野の扱いについては、11月上旬に予定している次回会合で集中的に議論する。

 建築士法の改正で創設された構造、設備設計一級建築士については、法律に位置付けられた類似の資格があることを踏まえ、実務経験や講習を受講する際に「同等認定」を適用する考えを提示した。

 改正建築士法の施行前に行った設計補助業務は実務経験として認め、構造計算適合性判定資格者と建築設備士は実務経験の状況を考慮したうえで、講習と修了考査の一部を免除する。

建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について 答申 (本文 P19以下)
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/070901_2_.html
 
国土交通省
報道発表資料
4.建築物の安全性確保のために講ずべき施策

(1) 建築士制度の抜本的な見直し
@ 建築士に求められる資質、能力の確保等
適切な設計及び工事監理の業務を遂行できるだけの建築士の資質、能力の確保等を図るため、次の対策を講じる必要がある。

ア.新たに建築士になる者の資質、能力の確保
近年、構造計算や構造設計、設備設計の業務内容が高度化してきており、一級建築士については、こうした専門別の業務を理解して、指示し、チェックできるだけの能力が必要となってきている。また、構造及び設備の専門能力を有する一級建築士を育成し、そうした人材を確保することも必要となってきている。したがって、これからの一級建築士の資格付与は、こうした能力を獲得できる実務経験とその能力を確認するための試験によって厳格に判定することとすべきである。

現在、建築士試験の受験資格は、建築又は土木に関する正規の課程を卒業していること及び建築に関する一定期間以上の実務経験を有していることを基本的な要件としている。実務経験については幅広に認められており、大学院における研究期間等設計業務や工事監理業務の経験がない場合であっても受験資格が認められ、試験に合格すれば建築士として、設計業務等を行うことが可能となっている。

建築士の信頼を損なう事案の発生を踏まえ、建築士に本来期待されている設計及び工事監理に必要な能力を的確に検証した上で資格が付与されるよう、次のような措置を講ずべきである。

・ 受験資格である学歴要件については、受験希望者が、所定の学科を卒業しているかどうかではなく、建築士となるのに必要な知識等を修得可能な科目を履修しているか否かにより、判断すること。

・ 受験資格である実務経験については、原則として建築士の独占業務である設計及び工事監理の業務に関するものとし、建築士事務所の管理建築士等に証明させることとすること。

・ これらの見直しの一貫として、専門能力を有する技術者の受験資格についても適切に見直しを行うこと。

・ さらに、構造及び設備等の専門分野の設計の重要性が増すなど高度化・専門分化する建築設計に対応するため、試験内容についても適切に見直しを行うこと。


イ.既存建築士の資質、能力の向上
現在、建築士となっている者については、建築士法第22 条第1 項で「設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めなければならない」とされているものの、昨今発生している事案を踏まえると当該努力義務規定では不十分であり、国民の生命、財産を守るために、必要な能力が維持向上されるよう具体的な措置が講じられる必要がある。このため、
建築士事務所に所属し、業に携わる建築士については、一定期間ごとの講習の受講を義務付けることとし、講習及び受講効果を確認するための修了考査の実施により、資格取得後の新たな建築技術への対応や建築基準法令等の改正への対応等必要な能力の維持向上が図られるよう措置すべきである。

ウ.建築士であることの確認・証明
再委託などにより、設計等の業務が重層化している中で、今回の構造計算書偽装問題等では、消費者はもちろん、元請け建築士事務所も、業務を再委託している建築士の情報を正確に把握していない場合があることが明らかとなった。
設計等を業として行う場合には建築士事務所の登録が必要であり、その旨の標識を掲示することとされているが、実際の業務を行っている者が建築士なのか、それとも補助者なのかは、建築主はもちろん一般の建築士にも分かりにくいといった実態がある。
こうした実態を改善し、建築士の責任を明確化し、業務の適正化を図るため、
現在の建築士免許証を顔写真入りの携帯可能なものに変更し、業務実施時に提示義務を課し、建築主等が建築士の本人確認ができるようにすべきである。

A 高度な専門能力を有する建築士による構造設計及び設備設計の適正化
建築設計が高度化・専門分化している実態を踏まえ、構造設計及び設備設計の適正化を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 一定規模以上の建築物等については、構造設計又は設備設計について高度な知識及び技能を有する一級建築士(特定構造建築士(仮称)、特定設備建築士(仮称))による構造又は設備に関する設計図書の作成又は法適合性証明を義務付けること。

・ 上記措置が確実に実施されるよう、建築確認申請時に、特定構造建築士又は特定設備建築士が自ら設計図書を作成した場合にはそれぞれ特定構造建築士又は特定設備建築士である旨を証する書類を、それ以外の場合には法適合性を証明した図書を確認申請書に添付しなければならないこととすること。

・ 特定構造建築士又は特定設備建築士は、それぞれ構造設計図書又は設備設計図書の作成に関し一定以上の実務経験を有し、かつ、所定の講習を修了した者又はこれと同等と認められる者とすること。


B 建築士事務所の業務の適正化
建築設計の分業体制が常態化していることも踏まえつつ、業務の適正化を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 建築士事務所を管理する管理建築士について、一定の実務経験等の要件を付加するなど、その能力の向上を図ること。

・ 管理建築士が技術的観点から開設者に述べた意見が尊重されるよう必要な措置を講じること。

・ 住宅購入者等の信頼に応えるため、受託した設計業務又は工事監理業務の一括再委託を禁止するとともに当該業務の建築士事務所以外への再委託の禁止を徹底すること。

・ 建築主が業務を委託する際に、所要の情報を得た上で委託するか否かの判断ができるよう、管理建築士又は開設者が指名した建築士に、一定の事項について事前説明を行わせるとともに、その内容について書面で確認させること。

・ 事務所の開設者に対し、所属建築士への講習受講機会の付与を義務付けること。


C 工事監理業務の適正化と実効性の確保
建築物の質の確保、向上を図る上で、設計と並んで重要な役割を果たす工事監理業務については、建築主と工事監理者となる建築士との間での業務内容を確認し、その適正化と第三者性などの実効性の確保を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 工事監理業務として実施する内容を、業務の受託に際して説明し、書面で確認させること。

・ 工事監理業務の内容、実施方法や建築主への報告内容等の適正化、明確化を図ること。

・ 建築基準法上の着工届けの際に工事監理業務の契約書を添付させるなど、建築主の工事監理者の選任義務について実効性を確保するための措置を講じること。


D 報酬基準の見直し
建築士事務所における業務の適正化を担保するとともに、建築主にとっても委託する設計業務や工事監理業務の報酬決定に際しての目安となるよう、所要の実態調査等を行った上で、標準的な業務量について、意匠・計画、構造及び設備の分野別に示す、工事金額ではなく延べ床面積に応じて示す、設計業務のCAD化、調査業務の増大を踏まえ業務量の見直しを行う等、報酬基準を定めている現行告示1206号(参考:http://www.njr.or.jp/m10/01/)について、定期的に見直しを行うべきである。

E 団体による自律的な監督体制の確立
建築士や建築士事務所の業務の適正化を図り、建築主が安心して設計を依頼できるようにするため、建築士や建築士事務所の団体への加入を義務付け、それらの団体が必要な情報の提供や知識・技能の習得促進など資質能力向上のための取り組みを行うとともに建築士等が互いに切磋琢磨できる環境を整えることを通じて建築士等に対する職業倫理意識の涵養や指導監督を強化することについては、その必要性を認める意見がある一方、関係する様々な団体からは一の団体への強制加入に対する反対意見があることや建築士等に対する厳しい参入規制となること等から強制加入そのものへの反対意見が多いこと、さらに新たに強制加入制度を採用することについて憲法で保障された権利を制限するに足る理由が不十分であるとの指摘があること、また、現状の加入率が1割程度にとどまっており、直ちに強制加入させることについて十分な理解が得られる状況にないことから、強制加入については将来の課題としつつ、当面、既存団体への加入率を向上させ、団体による自律的な監督機能を強化させることを主眼として、次の措置を講ずべきである。

ア.団体による研修の実施
建築士及び建築士事務所の団体を建築士に対する研修等を実施する団体として位置付けることにより、建築士の資質、能力の維持向上を支援させ、その業務の適正化を図る。

イ.団体を通じた業の適正化の取り組みの推進
団体を通じた自律的な業務の適正化による消費者保護を促進するため、次の措置を講じる。
・ 建築士事務所協会に苦情相談業務を行わせることとし、会員には当該業務上必要な調査への応答義務を課すこと。
・ 建築士事務所協会以外の団体が建築士事務所協会という名称を使用することを制限するとともに、建築士事務所協会会員以外の者が建築士事務所協会会員という名称を使用することを制限すること。

ウ.団体による登録、閲覧事務の効率的・効果的な執行
建築士や建築士事務所の登録事務や登録簿の閲覧事務については、指定登録法人制度を設け、団体を活用することで行政事務の効率化を図る。

(2) 新築住宅の売主等の瑕疵担保責任履行のための資力確保措置
新築住宅の売主等が瑕疵担保責任履行の実効を確保するために住宅の売主等に必要とされる相応の資力の確保に関して、保険や、供託、信託等の仕組みについて、具体的な制度設計の検討を進めるべきである。その際、これらの仕組みが円滑に運営されるための環境整備や、故意・重過失に起因する瑕疵による損害への対応、紛争処理体制の整備など、消費者保護のための仕組みを構築する必要がある。
保険機能を活用する場合、既存の住宅瑕疵に係る保険に比べ、質、量ともにリスクが異なるなど、制度運営主体が過大な負担を負うことも想定されることを踏まえ、さらに制度の検討を進めるべきである。こうした検討を行った上で、瑕疵担保責任履行の実効を確保するための相応の資力確保措置を新築住宅の売主等に対し義務付けるべきである。

(3) 建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建築関連情報の管理・提供体制の整備等

@ 国、都道府県、特定行政庁における建築行政職員数の確保及び建築主事等の能力の向上、研修等
建築行政の体制整備については、国、都道府県及び特定行政庁において、具体的な整備プログラムを1年以内に策定・公表し、その実現に努めるべきである。また、その実効性を確保するため、特定行政庁において建築行政職員数、建築主事数等の執行体制が適切に確保されているかを国が定期的にモニタリングし、その内容を公開すべきである。
建築主事等の能力の向上、研修等については、各特定行政庁における独自の取り組みに加え、日本建築行政会議(JCBO)が中心となって、国その他関係組織の協力のもと、建築主事、確認検査員、構造計算適合性判定員等に対する建築技術、特に建築構造に関する研修プログラムを毎年度継続的に実施する必要がある。また、国においても、地方行政職員等向けの研修会等のカリキュラムを見直し、充実を図る必要がある。
また、審査の適正化・円滑化が図られるよう、国は日本建築行政会議(JCBO)と協力して、審査等に係る法令の解釈・運用方針を明確化し、公開すべきである。

A 建築確認・検査の特例制度の見直し
建築士が設計・工事監理を行った多数の木造住宅について構造耐力上の違法行為が確認されたことを踏まえ、建築士が設計・工事監理を行った小規模木造住宅等について構造耐力等に関する規定の審査を省略する建築確認・検査の特例制度について、これらの規定について適法性が確保されるよう適切に見直しを行うべきである。

B 建築関連情報の管理・提供体制の整備
国と地方公共団体が協力して、建築物のストック情報、建築士及び建築士事務所等に係る各種情報等を各行政機関で共有化し、さらに必要に応じて消費者に対し情報提供できる建築行政情報の総合管理システムについて、既存のシステムも活用しつつ、整備する必要がある。
その際、消費者向け閲覧情報(建築計画概要、建築士及び建築士事務所の処分情報等)と特定行政庁向け情報(違法行為若しくはその疑義に関する情報等)などに分けて検討し、これらの情報を一元的に収集・管理する必要がある。

C 構造計算書に係る電子認証システムの整備
今後、国は、他制度での仕組みも参考にしつつ、構造計算書に係る電子認証システムの活用に向け、当該システムをより低コストで効率的に実施するための技術開発を推進するとともに、当該システムに対応した構造計算プログラムの性能評価等に関する共通ルールの構築等について検討すべきである。また、電子認証システムの導入に当たっては、すべての設計者においてその円滑な導入が進むよう支援スキームを検討すべきである。


国交省/1級建築士試験見直し−学科に「環境・設備」追加、5分野125問に

 
日刊建設工業新聞
 国土交通省は、耐震偽装問題の再発防止策として検討している1級建築士試験の見直しの方向性や、建築士に義務付ける講習制度の概要案をまとめた。

1級建築士試験については、学科試験でマネジメントや構造全般などに関する出題を増やすとともに、新たに「環境・設備」の分野を追加。設計製図試験で、周辺環境に配慮した建築計画なども要求内容に加える。実務経験要件については、「建築一式工事」の施工管理は認めるが、施工管理の対象が工事の一部分にとどまる「各種工事」は認めないとの方向性を示した。建築士全般を対象とした定期講習では、「○×方式」による修了考査を実施し、不合格者には講習の再受講を求める。

 国交省は、21日に開かれた社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の建築分科会基本制度部会建築士制度小委員会(委員長・村上周三慶大教授)にこれらの案を提示した。同小委は12月に最終取りまとめを行う予定。

1級建築士試験では、学科試験を現行の4分野から5分野に拡充。具体的な科目は、▽計画(20問程度)▽環境・設備(同)▽法規(30問程度)▽構造(同)▽施工(25問程度)−とし、設問数は現行の100問から125問に増やす。ただし、受験者の負担が過度に増えないよう、問題形式を従来の5枝択一から4枝択一に変更する。

設計製図試験では、構造や設備に関する基本的な能力を問うための出題を追加する。学科、設計製図ともに、試験時間を30分〜1時間程度延長する。新試験は09年度から実施するため、細部を来年4月までにおおむね確定させる。

 受験資格の実務経験要件に関しては、建築物全体の取りまとめや建築物全体との整合性を確認するような業務は実務経験として認めるとの方向性を提示。具体例として「建築一式工事の施工管理」と「大工工事の施工管理」を挙げた。

 建築士全般を対象とした定期講習では、最近の法改正内容や事故・処分事例などについて講義(5時間程度)を行い、その後で修了考査(1時間程度)を実施する。修了考査の設問数は、国交省案では40〜50問としているが、同日の小委で設問が多いとの意見が出たため、今後さらに検討する。構造と設備の1級建築士に課す講習は、期間を3〜4日間と設定。このうち1日は修了考査に充てる。

日刊建設工業新聞2007年9月25日付
一級建築士試験見直しで方向性/学科Iを2分割,5科目へ/国交省
http://www.kensetsunews.com/news/news.php?date=20070925&newstype=kiji&genre=0
建設通信新聞
2007年9月25日付の主要記事1
 国土交通省は、中央建築士審査会がまとめた一級建築士試験内容見直しの方向性を、21日に開かれた社会資本整備審議会建築分科会の建築士制度小委員会(委員長・村上周三慶大教授)に提示した。

学科試験については、現行の学科I(計画)を「計画」と「環境・設備」の2つに分けて5科目とし、従来の5枝選択方式を4枝選択に変更する。

科目数が一つ増えたことに伴い、満点を125点に設定し、試験時間も現在の6時間を30分から1時間延長する。

また、同日の会合で同省は、建築士試験の実務経験要件として、設計、工事監理、建築確認以外にも、建築一式と大工工事の施工管理について認める考えを示した。

 一級建築士試験の学科試験については、マネジメント、環境・設備、建築士法、職業倫理、構造全般の出題数を増加させ、現行の4科目を「計画」(20問程度)「環境・設備」(同)「法規」(30問程度)「構造」(同)「施工」(25問程度)に改める。

 製図試験は、現行の設計課題の内容をおおむね維持した上で周辺環境に配慮した建築計画を要求するとともに、記述や図的表現による構造設計、設備設計の基本的能力を確認する。

 中央建築士審査会は、受験生に過度な負担が生じないよう配慮しながら、2008年4月までに新たな試験内容を確定する。見直し後の試験内容は09年から適用する。

 21日の会合では、同省が7月に示した建築士試験の実務経験要件や講習内容の方向性について、さらに踏み込んだ内容を提案した。実務経験要件については、建築一式と大工工事の施工管理を「建築物全体を取りまとめる業務」として認め、いわゆる各種工事の施工管理は認めない考えを示した。

 建築、営繕行政や大学院、研究・教育など現在実務経験として認められている分野の扱いについては、11月上旬に予定している次回会合で集中的に議論する。

 建築士法の改正で創設された構造、設備設計一級建築士については、法律に位置付けられた類似の資格があることを踏まえ、実務経験や講習を受講する際に「同等認定」を適用する考えを提示した。

 改正建築士法の施行前に行った設計補助業務は実務経験として認め、構造計算適合性判定資格者と建築設備士は実務経験の状況を考慮したうえで、講習と修了考査の一部を免除する。

建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について 答申 (本文 P19以下)
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/07/070901_2_.html
 
国土交通省
報道発表資料
4.建築物の安全性確保のために講ずべき施策

(1) 建築士制度の抜本的な見直し
@ 建築士に求められる資質、能力の確保等
適切な設計及び工事監理の業務を遂行できるだけの建築士の資質、能力の確保等を図るため、次の対策を講じる必要がある。

ア.新たに建築士になる者の資質、能力の確保
近年、構造計算や構造設計、設備設計の業務内容が高度化してきており、一級建築士については、こうした専門別の業務を理解して、指示し、チェックできるだけの能力が必要となってきている。また、構造及び設備の専門能力を有する一級建築士を育成し、そうした人材を確保することも必要となってきている。したがって、これからの一級建築士の資格付与は、こうした能力を獲得できる実務経験とその能力を確認するための試験によって厳格に判定することとすべきである。

現在、建築士試験の受験資格は、建築又は土木に関する正規の課程を卒業していること及び建築に関する一定期間以上の実務経験を有していることを基本的な要件としている。実務経験については幅広に認められており、大学院における研究期間等設計業務や工事監理業務の経験がない場合であっても受験資格が認められ、試験に合格すれば建築士として、設計業務等を行うことが可能となっている。

建築士の信頼を損なう事案の発生を踏まえ、建築士に本来期待されている設計及び工事監理に必要な能力を的確に検証した上で資格が付与されるよう、次のような措置を講ずべきである。

・ 受験資格である学歴要件については、受験希望者が、所定の学科を卒業しているかどうかではなく、建築士となるのに必要な知識等を修得可能な科目を履修しているか否かにより、判断すること。

・ 受験資格である実務経験については、原則として建築士の独占業務である設計及び工事監理の業務に関するものとし、建築士事務所の管理建築士等に証明させることとすること。

・ これらの見直しの一貫として、専門能力を有する技術者の受験資格についても適切に見直しを行うこと。

・ さらに、構造及び設備等の専門分野の設計の重要性が増すなど高度化・専門分化する建築設計に対応するため、試験内容についても適切に見直しを行うこと。


イ.既存建築士の資質、能力の向上
現在、建築士となっている者については、建築士法第22 条第1 項で「設計及び工事監理に必要な知識及び技能の維持向上に努めなければならない」とされているものの、昨今発生している事案を踏まえると当該努力義務規定では不十分であり、国民の生命、財産を守るために、必要な能力が維持向上されるよう具体的な措置が講じられる必要がある。このため、
建築士事務所に所属し、業に携わる建築士については、一定期間ごとの講習の受講を義務付けることとし、講習及び受講効果を確認するための修了考査の実施により、資格取得後の新たな建築技術への対応や建築基準法令等の改正への対応等必要な能力の維持向上が図られるよう措置すべきである。

ウ.建築士であることの確認・証明
再委託などにより、設計等の業務が重層化している中で、今回の構造計算書偽装問題等では、消費者はもちろん、元請け建築士事務所も、業務を再委託している建築士の情報を正確に把握していない場合があることが明らかとなった。
設計等を業として行う場合には建築士事務所の登録が必要であり、その旨の標識を掲示することとされているが、実際の業務を行っている者が建築士なのか、それとも補助者なのかは、建築主はもちろん一般の建築士にも分かりにくいといった実態がある。
こうした実態を改善し、建築士の責任を明確化し、業務の適正化を図るため、
現在の建築士免許証を顔写真入りの携帯可能なものに変更し、業務実施時に提示義務を課し、建築主等が建築士の本人確認ができるようにすべきである。

A 高度な専門能力を有する建築士による構造設計及び設備設計の適正化
建築設計が高度化・専門分化している実態を踏まえ、構造設計及び設備設計の適正化を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 一定規模以上の建築物等については、構造設計又は設備設計について高度な知識及び技能を有する一級建築士(特定構造建築士(仮称)、特定設備建築士(仮称))による構造又は設備に関する設計図書の作成又は法適合性証明を義務付けること。

・ 上記措置が確実に実施されるよう、建築確認申請時に、特定構造建築士又は特定設備建築士が自ら設計図書を作成した場合にはそれぞれ特定構造建築士又は特定設備建築士である旨を証する書類を、それ以外の場合には法適合性を証明した図書を確認申請書に添付しなければならないこととすること。

・ 特定構造建築士又は特定設備建築士は、それぞれ構造設計図書又は設備設計図書の作成に関し一定以上の実務経験を有し、かつ、所定の講習を修了した者又はこれと同等と認められる者とすること。


B 建築士事務所の業務の適正化
建築設計の分業体制が常態化していることも踏まえつつ、業務の適正化を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 建築士事務所を管理する管理建築士について、一定の実務経験等の要件を付加するなど、その能力の向上を図ること。

・ 管理建築士が技術的観点から開設者に述べた意見が尊重されるよう必要な措置を講じること。

・ 住宅購入者等の信頼に応えるため、受託した設計業務又は工事監理業務の一括再委託を禁止するとともに当該業務の建築士事務所以外への再委託の禁止を徹底すること。

・ 建築主が業務を委託する際に、所要の情報を得た上で委託するか否かの判断ができるよう、管理建築士又は開設者が指名した建築士に、一定の事項について事前説明を行わせるとともに、その内容について書面で確認させること。

・ 事務所の開設者に対し、所属建築士への講習受講機会の付与を義務付けること。


C 工事監理業務の適正化と実効性の確保
建築物の質の確保、向上を図る上で、設計と並んで重要な役割を果たす工事監理業務については、建築主と工事監理者となる建築士との間での業務内容を確認し、その適正化と第三者性などの実効性の確保を図るため、次の措置を講ずべきである。

・ 工事監理業務として実施する内容を、業務の受託に際して説明し、書面で確認させること。

・ 工事監理業務の内容、実施方法や建築主への報告内容等の適正化、明確化を図ること。

・ 建築基準法上の着工届けの際に工事監理業務の契約書を添付させるなど、建築主の工事監理者の選任義務について実効性を確保するための措置を講じること。


D 報酬基準の見直し
建築士事務所における業務の適正化を担保するとともに、建築主にとっても委託する設計業務や工事監理業務の報酬決定に際しての目安となるよう、所要の実態調査等を行った上で、標準的な業務量について、意匠・計画、構造及び設備の分野別に示す、工事金額ではなく延べ床面積に応じて示す、設計業務のCAD化、調査業務の増大を踏まえ業務量の見直しを行う等、報酬基準を定めている現行告示1206号(参考:http://www.njr.or.jp/m10/01/)について、定期的に見直しを行うべきである。

E 団体による自律的な監督体制の確立
建築士や建築士事務所の業務の適正化を図り、建築主が安心して設計を依頼できるようにするため、建築士や建築士事務所の団体への加入を義務付け、それらの団体が必要な情報の提供や知識・技能の習得促進など資質能力向上のための取り組みを行うとともに建築士等が互いに切磋琢磨できる環境を整えることを通じて建築士等に対する職業倫理意識の涵養や指導監督を強化することについては、その必要性を認める意見がある一方、関係する様々な団体からは一の団体への強制加入に対する反対意見があることや建築士等に対する厳しい参入規制となること等から強制加入そのものへの反対意見が多いこと、さらに新たに強制加入制度を採用することについて憲法で保障された権利を制限するに足る理由が不十分であるとの指摘があること、また、現状の加入率が1割程度にとどまっており、直ちに強制加入させることについて十分な理解が得られる状況にないことから、強制加入については将来の課題としつつ、当面、既存団体への加入率を向上させ、団体による自律的な監督機能を強化させることを主眼として、次の措置を講ずべきである。

ア.団体による研修の実施
建築士及び建築士事務所の団体を建築士に対する研修等を実施する団体として位置付けることにより、建築士の資質、能力の維持向上を支援させ、その業務の適正化を図る。

イ.団体を通じた業の適正化の取り組みの推進
団体を通じた自律的な業務の適正化による消費者保護を促進するため、次の措置を講じる。
・ 建築士事務所協会に苦情相談業務を行わせることとし、会員には当該業務上必要な調査への応答義務を課すこと。
・ 建築士事務所協会以外の団体が建築士事務所協会という名称を使用することを制限するとともに、建築士事務所協会会員以外の者が建築士事務所協会会員という名称を使用することを制限すること。

ウ.団体による登録、閲覧事務の効率的・効果的な執行
建築士や建築士事務所の登録事務や登録簿の閲覧事務については、指定登録法人制度を設け、団体を活用することで行政事務の効率化を図る。

(2) 新築住宅の売主等の瑕疵担保責任履行のための資力確保措置
新築住宅の売主等が瑕疵担保責任履行の実効を確保するために住宅の売主等に必要とされる相応の資力の確保に関して、保険や、供託、信託等の仕組みについて、具体的な制度設計の検討を進めるべきである。その際、これらの仕組みが円滑に運営されるための環境整備や、故意・重過失に起因する瑕疵による損害への対応、紛争処理体制の整備など、消費者保護のための仕組みを構築する必要がある。
保険機能を活用する場合、既存の住宅瑕疵に係る保険に比べ、質、量ともにリスクが異なるなど、制度運営主体が過大な負担を負うことも想定されることを踏まえ、さらに制度の検討を進めるべきである。こうした検討を行った上で、瑕疵担保責任履行の実効を確保するための相応の資力確保措置を新築住宅の売主等に対し義務付けるべきである。

(3) 建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建築関連情報の管理・提供体制の整備等

@ 国、都道府県、特定行政庁における建築行政職員数の確保及び建築主事等の能力の向上、研修等
建築行政の体制整備については、国、都道府県及び特定行政庁において、具体的な整備プログラムを1年以内に策定・公表し、その実現に努めるべきである。また、その実効性を確保するため、特定行政庁において建築行政職員数、建築主事数等の執行体制が適切に確保されているかを国が定期的にモニタリングし、その内容を公開すべきである。
建築主事等の能力の向上、研修等については、各特定行政庁における独自の取り組みに加え、日本建築行政会議(JCBO)が中心となって、国その他関係組織の協力のもと、建築主事、確認検査員、構造計算適合性判定員等に対する建築技術、特に建築構造に関する研修プログラムを毎年度継続的に実施する必要がある。また、国においても、地方行政職員等向けの研修会等のカリキュラムを見直し、充実を図る必要がある。
また、審査の適正化・円滑化が図られるよう、国は日本建築行政会議(JCBO)と協力して、審査等に係る法令の解釈・運用方針を明確化し、公開すべきである。

A 建築確認・検査の特例制度の見直し
建築士が設計・工事監理を行った多数の木造住宅について構造耐力上の違法行為が確認されたことを踏まえ、建築士が設計・工事監理を行った小規模木造住宅等について構造耐力等に関する規定の審査を省略する建築確認・検査の特例制度について、これらの規定について適法性が確保されるよう適切に見直しを行うべきである。

B 建築関連情報の管理・提供体制の整備
国と地方公共団体が協力して、建築物のストック情報、建築士及び建築士事務所等に係る各種情報等を各行政機関で共有化し、さらに必要に応じて消費者に対し情報提供できる建築行政情報の総合管理システムについて、既存のシステムも活用しつつ、整備する必要がある。
その際、消費者向け閲覧情報(建築計画概要、建築士及び建築士事務所の処分情報等)と特定行政庁向け情報(違法行為若しくはその疑義に関する情報等)などに分けて検討し、これらの情報を一元的に収集・管理する必要がある。

C 構造計算書に係る電子認証システムの整備
今後、国は、他制度での仕組みも参考にしつつ、構造計算書に係る電子認証システムの活用に向け、当該システムをより低コストで効率的に実施するための技術開発を推進するとともに、当該システムに対応した構造計算プログラムの性能評価等に関する共通ルールの構築等について検討すべきである。また、電子認証システムの導入に当たっては、すべての設計者においてその円滑な導入が進むよう支援スキームを検討すべきである。


「建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について」答申について
 
国土交通省 報道発表資料
社会資本整備審議会 平成18年8月
1.建築士制度、建築行政の執行体制等の現状と課題

(1) 建築士制度の現状と課題
○能力の不十分な構造設計担当の建築士やチェック能力のない元請け建築士が存在している
○重層的な設計業務の実施体制が常態化し、能力の不十分な建築士が市場で淘汰されない
○工事監理が適切に機能していない
○十分な報酬が得られない建築士が存在している

(2) 住宅の売主等の瑕疵担保責任の現状と課題
○新築住宅の売主等が十分な資力を有さず瑕疵担保責任が十分に履行されない場合、住宅の所有者
が極めて不安定な状態に置かれる

(3) 建築行政における監督体制・審査体制及び建築関連情報の管理・提供体制等の現状と課題
○構造審査等を的確に実施するための建築主事や確認検査員の能力が不十分である
○的確に建築行政を執行するための体制整備が急務である
○建築物に関する情報の管理体制・提供体制が不十分である

2.建築士制度、建築行政の執行体制等の見直しに向けた基本的な考え方

(1) 建築士制度に対する信頼の回復
@建築士の資質、能力の向上及び高度な専門能力を有する建築士の育成、活用
○建築士の資質、能力の向上が必要
A高度な専門能力を有する建築士による構造設計及び設備設計の適正化
○専門分野の建築士の関与による構造設計及び設備設計の適正化が必要
B建築士及び建築士事務所の業務の適正化
○業務を依頼する建築士について消費者が直接確認できるようにすることが必要
○管理建築士による事務所の管理機能の強化が必要
C工事監理業務の適正化と実効性の確保
○工事監理業務内容等の具体化や報告内容の充実等を図ることが必要
○建築主の工事監理者選任義務の履行を担保するための措置が必要
D業務実態を踏まえた業務報酬のあり方
○設計業務のCAD化、専門分化等の業務実態の変化に合わせて報酬基準を見直すことが必要
E団体による建築士及び建築士事務所の業務適正化に向けた取り組みの強化
○建築士や建築士事務所の団体により、自主的な自己研鑽や業務の適正化を図ることが必要

(2) 住宅の売主等の瑕疵担保責任の実効性確保
○新築住宅の売主等に対し瑕疵担保責任履行の実効を確保するための措置が必要

(3) 建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建築関連情報の管理・提供体制の充実等
○国、都道府県及び特定行政庁は、必要かつ十分な建築行政の執行体制を整備することが必要
○研修等を通じ建築確認等の審査能力の維持向上を図ることが必要
○建築物及び建築士等の情報を適切に管理し、国民に提供する体制を速やかに整備することが必要
建築物の安全性確保のための建築行政のあり方について 答申

3.建築物の安全性確保のために講ずべき施策

(1) 建築士制度の抜本的な見直し
@建築士に求められる資質、能力の確保等
○建築士の資格付与要件の見直し(受験資格、実務経験及び試験内容の見直し)
○建築士事務所に所属する建築士に対する講習受講の義務化
○業務実施時における建築士免許証(顔写真入り)の提示の義務化
A高度な専門能力を有する建築士による構造設計及び設備設計の適正化
○一定規模以上の建築物等について、構造設計又は設備設計について高度の知識等を有する一級建築
士(特定構造建築士、特定設備建築士(仮称))による設計図書の作成又は法適合性証明の義務付け
○確認申請時に、特定構造(設備)建築士が自ら設計図書を作成した場合には特定構造(設備)建築士で
ある旨を証する書類の、その他の場合には法適合性を証明した図書の確認申請書への添付義務化
○特定構造(設備)建築士は、構造(設備)設計図書の作成に関し一定以上の実務経験を有し、かつ、
所定の講習を修了した者又はこれと同等と認められる者とする
B建築士事務所の業務の適正化
○管理建築士について一定の実務経験等の要件を付加
○管理建築士が技術的観点から開設者に述べた意見が尊重されるよう措置
○設計・工事監理の業務内容の管理建築士等による事前説明及び書類による確認の義務化
○受託した設計業務等の一括丸投げの禁止、建築士事務所以外への再委託の禁止の徹底
C工事監理業務の適正化と実効性の確保
○工事監理業務の内容、実施方法、建築主への報告内容等の適正化、明確化
○着工届けの際に、工事監理業務の契約書を添付
D報酬基準の見直し
○専門分野別に標準的な業務量を提示する等の報酬基準の見直し
E団体による自律的な監督体制の確立
○団体による建築士に対する研修の実施
○建築士事務所の団体を通じた業の適正化への取り組み(苦情相談業務の実施、団体名称の使用制限)
○団体(指定登録法人)による建築士等の登録事務等の実施

(2) 新築住宅の売主等の瑕疵担保責任履行のための資力確保措置
○保険や供託、信託等についての具体的な制度設計や消費者保護の仕組みについて検討を行った上
で、住宅の売主等に対し瑕疵担保責任履行の実効を確保するための相応の資力確保措置の義務化

(3) 建築行政における監督体制・審査体制の強化及び建築関連情報の管理・提供体制の整備等
@国、都道府県、特定行政庁における建築行政職員数の確保及び建築主事等の能力の向上、研修等
○特定行政庁における建築行政職員数、建築主事数等の執行体制を国が定期的にモニタリング
○建築主事等に対する建築技術、特に建築構造に関する研修プログラムを毎年度継続的に実施
○審査等に係る法令の解釈・運用方針の明確化
A建築確認・検査の特例制度の見直し
○建築士が設計・工事監理を行った場合の構造耐力等に関する審査省略制度の見直し
B建築関連情報の管理・提供体制の整備
○建築物、建築士等に関する各種情報等の総合管理・提供システムの整備
C構造計算書に係る電子認証システムの整備
欠陥補償の資力確保を義務づけ 耐震偽装防止へ報告案
2006年08月31日10時58分
 耐震強度偽装事件の再発防止策を検討してきた国土交通相の諮問機関、基本制度部会(部会長=村上周三・慶大教授)の最終報告書案が明らかになった。新築住宅の売り主が欠陥を補償する資力を確保することの義務化と、構造設計と設備設計を専門とする1級建築士の新しい資格「特定建築士」(仮称)の創設を盛り込んでおり、31日、最終会合を開き、とりまとめる。これを受け、国交省は今秋の臨時国会で建築士法の改正案、次期通常国会で欠陥住宅の補償強化の関連法案を提出する。

 同部会は7月、最終報告書の当初案を公表。意見を募ったところ、欠陥住宅を補償する資力の確保をめぐり、「保険が有力な選択肢」としたことに住宅業界などから反発があり、最終案では削除した。国交省は、住宅業者の保険加入を原則義務化する一方、大手ディベロッパーなど資力のある業者には、補償用の資金をあらかじめ確保する「供託」「信託」も認める方針で、最終案は「保険や供託、信託等の制度設計の検討を進めるべきだ」と同列で記した。

 最終案はこのほか、建築物の安全確保のための施策を提示。1級建築士の中に「特定構造建築士」「特定設備建築士」(いずれも仮称)という専門資格を創設し、一定規模以上の建物を建てる際は、両特定建築士が作製した設計図、または適法に作製された設計図であることを証明する書類の提出を義務づけることも提言した。

 また、建築士の資質・能力の向上のため、一定期間ごとの講習と修了試験を義務づけることや、建築士試験での構造・設備分野の出題内容の見直しも求めた。

 建築士制度の改革をめぐっては、国交省が6月、1、2級建築士の枠組みを改編する案を公表。既存の1級建築士が新制度で1級建築士となるには事実上の再試験が必要となるため、建築士団体が反発し、練り直しを求められていた。

 同部会は昨年12月、国交相の諮問機関「社会資本整備審議会」の中に設置され、建築法制の改革を論議してきた。耐震偽装への罰則強化や建築確認の審査強化は、2月にまとめた中間報告書に盛り込まれ、先の通常国会で関連4法が改正された。
建築基準法、建築士法など4法改正が成立

2006年06月14日12時40分
 耐震強度偽装事件の再発防止のため、政府が提出した建築基準法や建築士法などの改正関連4法が14日午前、参院本会議で可決、成立した。建築確認の審査を厳格化するとともに、強度偽装への懲役刑導入など罰則を強化したのが特徴で、1年以内に順次施行される。事件を受けた建築法制の見直しの第1弾はヤマ場を越え、今後は秋の臨時国会に向けて、欠陥住宅被害への補償強化や専門別の建築士資格の創設など第2弾の制度改正が焦点となる。

 建築確認の審査の厳格化では、建築基準法の中に、構造計算が適正かどうかを判断する第三者機関「構造計算適合性判定機関」の規定を設けた。高さ20メートルを超える鉄筋コンクリートの建物(7階建て相当)の建築確認は今後、この判定機関で構造の専門家による審査(ピアチェック)を義務づけられる。

 罰則強化は建築士法、建築基準法、宅地建物取引業法のそれぞれに盛り込んだ。設計段階の強度偽装は、建築士法で「懲役1年以下または罰金100万円以下」とし、着工後に発覚した偽装は、建築基準法で「懲役3年以下または罰金300万円以下」とした。これまで設計図だけの偽装を処罰する明文規定はなく、着工後に発覚した偽装も罰則は「罰金50万円以下」しかなかった。

 建築士法の改正では、「建築士は信用、品位を害するような行為をしてはならない」と定めるとともに、「東横イン」の不正改造で問題になった名義貸しについても明確に禁止した。

 宅建業法では、業者が強度不足を隠して住宅を売った場合の罰則を、現行の「懲役1年以下または罰金50万円以下」から「懲役2年以下または罰金300万円以下」へ引き上げた。販売の際に、欠陥を補償する保険に加入しているかどうか、書面で説明することも新たに義務づけた。
建築士制度見直し素案を公表・国交省(6/26)
耐震強度偽装問題を受けて再発防止策を検討している国土交通省は26日、専門分野別の導入や資格要件の厳格化など建築士制度見直しの素案をまとめた。国交相の諮問機関である社会資本整備審議会の基本制度部会(部会長・村上周三慶応大学教授)の会合で示した。同部会で今後検討したうえ、早ければ秋の臨時国会にも建築士法改正案を提出したい考え。

 設計には意匠、構造、設備の3分野がある。素案では構造と設備について専門資格を創設。従来は意匠担当の建築士が設計図に記名押印するケースが多かったが、構造や設備の専門資格者も併せて記名押印させるようにする。それぞれの分野で違法行為などがあれば懲戒処分の対象になる。

 また、一級建築士でなければ設計できない建築物について、現在は「高さ13メートル超の建物」となっているのを「高さ20メートル超」と改める。高さ13メートル超20メートル以下の建物の扱いは未定。
<耐震偽装>1級建築士に新たな試験実施 国交省見直し案
耐震データ偽造事件を受け、国土交通省は26日、現在の1級建築士に新たな試験を受けさせて合格した人だけを「新1級建築士」と認定するなど大幅な制度見直し案を明らかにした。高専、短大卒は受験資格がなくなり、大卒でも実務修習(インターン)を経なければ免許を取得できない。同省は、見直し案に沿い建築士法を改正する方針。
 この案は、事件の再発防止などを検討している国交相の諮問機関の部会で示された。1級建築士の資格要件を厳しくするため、約30万人いるとされる1級建築士は構造設計などの知識を問う試験に合格すれば、「新1級建築士」として認定する。
 合格しなければ、現在の1級建築士を別名称の資格にするか、2級に降格するかを検討する。
 新卒の受験資格も変更。これまで認められていた高専卒・短大卒の1級建築士受験資格を廃止し、4年制大学での履修を必要とする。資格試験に合格してもインターンを経験しなければ、免許は与えない。さらに、一定期間ごとの講習を義務付ける方向だ。
 また、消費者が建築士を選べるように、処分歴などを記した建築士名簿を開示し、仕事をする際は顔写真入りの免許証を提示する。構造や設備などの専門分野では、専門資格者などの制度を創設。1級建築士が業務の丸投げをすることを禁止する一方で、自らの責任で資格者に必要な業務を発注できるとしている。
 国交省は「多くの建築士が偽造された構造計算書を見逃しており、再発防止には抜本的な対策が必要」と話している。【長谷川豊】
(毎日新聞) - 6月26日23時50分更新
5月29日に日事連を含む建築関係11団体は「建築設計資格制度の改善に関する提言」を国土交通大臣に提出しました 社団法人 日本建築士事務所協会連合会
建築関係団体で構成する建築設計資格制度調査会(事務局:(財)建築技術教育普及センター)は建築設計資格制度のあるべき姿について昨年度より検討を重ねてきましたが、昨年11月の耐震偽装事件の発生を踏まえ、事件の再発防止と信頼回復に向け早急に制度改正を行うよう、制度の改善について建築関係団体で提言を検討してまいりました。
この間、関係団体による精力的な検討や議論が重ねられてきましたが、(社)日本建築士会連合会を除く12団体で意見の集約がなされました。これを受けまして、5月29日に日事連を含む建築関係11団体では国土交通省小川建築指導課長に手渡し、説明及び要望を行うとともに、記者発表を行いました。
<資料>
■ 建築設計資格制度の改善に関する提言(共同提言書) word
■ 新聞記事 word
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